» 2014/05/26/
Geen・あわわfree2014年6月号で掲載した「マネーコラム」をWEBアップします。
第20回
頭金を貯めれば貯めるほど損になる3つの理由
家を買う時に悩むポイントの一つに、「頭金がいくら必要か?」という事があると思います。頭金について本やWEBで調べてみると、全部と言っていいほど2割や3割貯めましょうと言われます。また、頭金は多ければ多いほどよく、住宅ローンの借入額は少なければ少ないほどいいと言われます。しかし、これらは全て間違いです。極端な話、頭金はゼロ円でも家は買えますし、今の情勢であれば頭金を貯めれば貯めるほど損します。その理由を3つお話します。
1つ目は、住宅ローンの金利が上がると頭金を貯める意味がなくなるからです。住宅ローンの金利が0.1%上がると35年間で住宅ローンの総返済額は52万円増えます。この52万円をチャラにしようとすると頭金は120万円必要になります。つまり、頭金を120万円貯める間に住宅ローンの金利が0.1%上がると意味がなくなってしまうということです。
2つ目は、頭金を貯めるくらいならお金を運用した方がいいからです。頭金を毎月5万円ずつ300万円貯めようとすると5年かかります。であれば、毎月5万円を利回り3%や5%で運用したほうが有利になります。3%の利回りであれば頭金を貯めるよりも運用したほうが約200万円お得、5%になれば約800万円お得になります。
3つ目は、頭金を貯める間も家賃が発生するからです。毎月6万円の家賃を5年間払えば360万円になります。その分住宅ローンを返すなりお金を運用したほうが有利になります。
やむを得ない事情で数年後にマイホームを考えているということでなければ、頭金が貯まるのを待つよりも早く動いて家を買ったほうがいいでしょう。ただ、いくら頭金はいらないといっても住宅ローンは毎月返済できる金額に設定しておきましょう。
次号予告「10年固定住宅ローンを借りてはいけない理由」