建てようネット[徳島]で建てた家

建築家と素敵な家づくり

祝135棟目 Y邸 『2014House-Nakajima』


建てようネット[徳島]の実績

建築家決定216件

完成物件157棟(新築123棟、リフォーム23棟、店舗7棟、店舗兼住宅4棟)

(2016年4月30日現在)

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祝135棟目 建てようネットで建てた家

吉野川市・Y邸

2014House-Nakajima

建築家・中野次郎+アップルハウス

庭がつなぐ、

2世帯の豊かな暮らし

家族が本当に望む「シンプル」とは何か

 母屋の隣に家を建てる。家づくりを行う上で、よく見かけるケースの一つだ。お互いが気持ち良く暮らすための、理想の距離感はどこにあるのか。その見極めが、家づくりの成功の鍵を握ると言っても過言ではない。

 「施主と話をするうちに、多くの条件を持たれていることが分かりました。母屋との関係だけでなく、2人目のお子さまのご出産が間近だったことや、シンプルなデザインへの憧れなど内容もさまざまでしたね」。

 家族が潜在的に抱えている希望を聞き出し、建築コンセプトを顕在化させるのは中野さんの得意技。両親とのつながりやプライベートの確保、子育てのしやすさや将来夫婦だけになった時の暮らし方など、相反する要素が一つに交わる接点を探し求め、建築デザインへと落とし込んでいく。もちろん、その中には敷地条件や予算も含まれる。

 一見、シンプルに見える中野さんのデザインの中には、家族がいつまでも幸せに暮らすためのあらゆる要素が練り込まれている。施主の「いろいろとお話を聞いてもらっているうちに、頭の中がクリアになってきた。中野さんにお願いすれば、きっと理想の家ができるという確信がありましたね」という言葉にも表れている。

母屋と共有する庭で大家族をつなげる

 今回、中野さんが導き出した答えの一つが、母屋との間に広々とした庭のスペースを確保したこと。リビングの西側に大きな開口部を設けるのは建築のセオリーとは言えないが、より多くのメリットが生まれることに着目した。家づくりにマニュアルなど無いことを、いつも建築家は教えてくれる。

 「こうすることで、母屋とのアクセスが容易になるし、外観にも一体感が生まれる。お互いが必要に応じてサポートしあえる環境を作りました」。

 この家の部屋数は、1階のリビングと2階の2部屋のみ。子どもたちが大きくなったら、母屋の部屋を使わせてもらうことも視野に入れている。また、比較的若い年齢で新築を建てているため、子育てや住宅ローンを終えるのも早い。その時に、第ニの人生をいかに豊かに暮らせるか。家族が望んでいた「シンプルさ」を突き詰めた結果が建築に凝縮されている。

 「リビングの壁には大収納もあるし、キッチンともつながって開放的。無駄なスペースがないので、掃除も本当に楽なんです。暮らしやすさと格好良さの両方を手に入れることができました」とご夫婦。しかし、本当の満足感は、これから数十年後にやってくるはずだ。

Yさんの夢を叶えた建築家 [建築家]中野次郎さん

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 【プロフィール】

1974年生まれ、血液型O型、蟹座。信州大学工学部卒。北島コーポレーションで企画設計を担当の後、独立。一級建築士、インテリアコーディネーター、一級施工管理技士。

設計コンセプト

「既存の親世帯の住居との調和、また2つの建物の間にいかに効果的な接続空間を生み出すかという課題がありました。建物は木造ですが、ガレージ周りのRC壁の表情と設置ラインで既存建物との調和をとりました。表通りからのプライバシーを確保しつつ、奥行きある中庭が形成されるような建物配置としました」

 

玄関を入るとすぐに、家族が集うリビングダイニングが出現。開放的な窓の外には、緑あふれる庭と母屋が見える。キッチンには段差を設け、目線の高さをコントロールしている。

玄関を入るとすぐに、家族が集うリビングダイニングが出現。開放的な窓の外には、緑あふれる庭と母屋が見える。キッチンには段差を設け、目線の高さをコントロールしている。

RC造の母屋(左)との調和を考えて外観をデザイン。道に面する壁のみがコンクリートで、建物はすべて木造。建物の高さも絶妙にコントロールしている。

RC造の母屋(左)との調和を考えて外観をデザイン。道に面する壁のみがコンクリートで、建物はすべて木造。建物の高さも絶妙にコントロールしている。

リビングの奥に設けられたユーティリティスペースは、子どもたちが宿題をする場所にも最適。キッチンに立つ奥さまから、いつも目の届く場所にある。

リビングの奥に設けられたユーティリティスペースは、子どもたちが宿題をする場所にも最適。キッチンに立つ奥さまから、いつも目の届く場所にある。

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リビングダイニングの壁は大容量の収納スペースに。パントリーや家族それぞれの衣服、おもちゃ、靴など、あらゆるものが効率的に収められるよう計算されている。

リビングダイニングの壁は大容量の収納スペースに。パントリーや家族それぞれの衣服、おもちゃ、靴など、あらゆるものが効率的に収められるよう計算されている。

母屋と新築をつなぐ庭。以前からあった木が、両家をつなぐシンボル的な存在に。屋外にイスを配置することで、屋内から庭を見たときの一体感が生まれる。

母屋と新築をつなぐ庭。以前からあった木が、両家をつなぐシンボル的な存在に。屋外にイスを配置することで、屋内から庭を見たときの一体感が生まれる。

壁や建物の位置を母屋と合わせることで、周囲の環境とも調和したファサードを実現。雨に濡れることなく、駐車場から玄関まで移動できる動線計画も秀逸。

壁や建物の位置を母屋と合わせることで、周囲の環境とも調和したファサードを実現。雨に濡れることなく、駐車場から玄関まで移動できる動線計画も秀逸。

柱の位置をコントロールし、庭の風景を取り込む大きな開口部を実現。母屋との間には必要最小限の壁を設け、お互いの心地良い距離感を生み出した。

柱の位置をコントロールし、庭の風景を取り込む大きな開口部を実現。母屋との間には必要最小限の壁を設け、お互いの心地良い距離感を生み出した。

 

建築データ

■家族構成 施主、妻、子ども4人

■構造 木造2階建て

■工法 軸組工法

■敷地面積 217.63㎡(約65.83坪)

■延床面積 合計120.61㎡(約36.48坪)/1階94.11㎡(約28.47坪)、2階36.50㎡(約8.01坪)、車庫21.83㎡(約6.60坪)

■スケジュール 設計期間2013年4月~2013年9月

       施工期間2014年1月~2014年7月

■設計・監理 ナカノジロウ建築デザイン事務所

■施工 アップルハウス

Y邸間取り

1. PORCH

2. ENTRANCE

3. LIVING

4. DINING

5. KITCHEN

6. COUNTER

7. WC

8. BATH

9. UTILITY

10. ROOM

11. VERANDA

山添邸平面図画像