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» 2016/08/25/

2016年9月号特集①新登録建築家を知る【島津臣志】編


建てようネット[徳島]の実績

建築家決定217件

完成物件161棟(新築125棟、リフォーム24棟、店舗8棟、店舗兼住宅4棟)

(2016年7月31日現在)

建てようネット[徳島]新登録建築家を知るシリーズ

特集 島津臣志

a feature on shimazu takashi

 

3年前に3名の建築家を追加登録して以来22名の登録建築家で建てようネット[徳島]は運営してきましたが、この度、新たに3名を追加登録することに決定。リノベーション、店舗&施設、ローコストなど25名の登録建築家がこれまで以上に建主のニーズに合った家づくりをサポートします。第一弾は島津臣志を知る特集。前半2Pは「建築美学」を、後半2Pは「店舗&施設設計」です。

simazuトビラ

【私のモットー】

ぎりぎりまで考える

 

【私の家づくりの考え方】

一軒の家を設計することは、敷地の特性、法的規制、予算等、様々な要件をクリアしつつ、クライアントの要望に応えていくことになりますが、そのときにいろいろな時間軸について考えることを大事にしています。例えば、台所で調理といった分単位の時間を見ると、家事動線や作業効率のことを考えないといけません。また、一年といった少し長い時間だと、住宅の中のことだけでなく、暑さ寒さといった敷地を取り巻く環境のことを考える必要があります。家は数十年という長い時間、家族の暮らしを支え続けます。夫婦は歳を重ねて、幼かった子どもは巣立ち、竣工時とはまったく別の新しい暮らしが始まるかもしれません。こうした遠い先のことを想像するのは難しいことですが、クライアントと一緒に短い時間と長い時間の間を行ったり来たりしながら、粘り強く考えることで、流行りにとらわれない、その家にとって本当に必要なことが見つけられると考えています。

 

【自身の作風について】

作風を特に意識して設計しているわけではありませんが、住宅は数十年と建ち続けるわけですから、敷地とその周辺の環境に適した住宅づくりがあると考えています。合理的で、簡素で、周囲と調和しているような、そして屋根をいかに美しくかけるかを意識しています。その屋根の下で家族が快適に暮らすことができるように、また、長い時間を経ていく中で素材が朽ちていくのではなく、味わいが出て、深みが増すように、無垢の木材、漆喰壁といった自然素材を使うことが多いです。そうした、ひとつひとつの小さな選択の積み重ねによって、ある共通した空気感を持った住宅が出来上がっているのかもしれません。

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新登録建築家・島津臣志の建築美学


shimazu

プロフィール

1979年生まれ、B型、獅子座。専門学校穴吹カレッジ卒。建築設計事務所蔵、内野設計を経て、島津臣志建築設計事務所を開所。一級建築士。

 

暮らしの「質」を高め、

普遍性を生み出す

暮らし方の中に家づくりの本質がある

 築100年の古民家を自ら改修し、自然豊かな環境で家族とともに暮らす島津さん。そこには彼自身の、建築家としての在り方が潜んでいる。

 「建築家って、人の暮らしを提案する立場なので、だったらまずは自分自身が、思い描いた理想の暮らしを実現してみようと思ったんです」。

 近くに山や川がある場所で子育てをし、休日には借りた畑で作物を収穫する。自分たちの価値観を体現して初めて、建築家としてのモノサシが生まれるのではないかと考えている。

 島津さんが、建築の世界に興味をひかれたのは、学生時代のこと。講師だった建築家の仕事に触れる中で、思い描いたものを見事に具現化していく建築の可能性に心を揺さぶられた。学校を卒業後、建築設計事務所 蔵に就職。建築家としての第一歩を踏み出すことになる。

 「最初の事務所では、古民家などの改修を多く経験させていただきました。そこでよく聞かされたのが『高度な基本』を積み重ねることの大切さ。受け継がれてきた基本を磨き上げれば、全体のレベルが上がるということを学びました」。

 今では、改修の仕事も多く請け負うようになった島津さんだが、その時の経験が大いに活かされていると言う。

 

高度な基本と粘り強さを活かして

 彼にはもう一人の師匠がいる。内野設計の内野輝明さんだ。地元の杉材や漆喰などの自然素材を使い、光と風に包まれた心地良い空間を作り上げる。そんな彼の手法を肌で感じながら、建築家としての引き出しを増やしていった。

 「内野さんからは、最後の最後まで粘り強く考え続けることの重要性を学びました。設計図を持って打ち合わせに出る寸前まで、プランを練り直している。気が付けば僕にもその習慣が身についてしまっているようです(笑)」。

 そう言って頭をかく島津さん。建築家の中では若手だが、仕事に掛ける情熱は先輩たちに勝るとも劣らない。彼の手掛けた建築から放たれる存在感は、高度な基本と、粘り強さを融合させた結果なのだろう。

 「流行り廃りではなく、普遍的な美しさや機能性を持つ建築をつくりたい。軒を出したり、自然素材を使用することをベースに考えるのも、徳島という地域でいつまでも豊かに暮らしてほしいからです。自分の色を出すのではなく、お施主様の暮らしの質を、高めるかが自分の仕事だと思っています」と表情を引き締める島津さん。建てようネットの登録建築家に、また一人、頼もしい仲間が加わった。

 

WORKS

島津臣志さんが設計した代表作品

 

佐那河内の空き家改修Ⅰ

■設計コンセプト

「築100年の古民家を耐震補強しつつ、事務所兼住宅にリノベーションした。間取りはできるだけ昔のままにし、事務所部分の床を低くして、視線を下げることで眼前に広がる美しい景色を取り込んでいる。土間の床は地元で採れた土で三和土仕上げとしている」(島津)

■完成/2015年11月

■施工/地元大工

お施主様に豊かな暮らしを提案する立場である以上、まずは自分自身が思い描いた暮らしを実現したい。そんな思いを込め、佐那河内の古民家を自宅兼事務所として改修した。

お施主様に豊かな暮らしを提案する立場である以上、まずは自分自身が思い描いた暮らしを実現したい。そんな思いを込め、佐那河内の古民家を自宅兼事務所として改修した。

古民家の普遍的な間取りを活かしたリビングダイニング。必要最小限のリビングは、ライフスタイル次第で十分に豊かな暮らしができることを証明している。

古民家の普遍的な間取りを活かしたリビングダイニング。必要最小限のリビングは、ライフスタイル次第で十分に豊かな暮らしができることを証明している。

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佐那河内の空き家改修Ⅱ

■設計コンセプト

「空き家を映像クリエイターのオフィスにリノベーションしたプロジェクト。外観はそのままとし、1階は既存の壁を取り、新たに耐震補強をしながら、ワンルームのオフィスとしている。天井が低かった2階は天井を撤去し、梁を現しとし大きな空間を確保した」(島津)

■完成/2015年11月

■施工/島出建築事務所

空き家を映像クリエイターのオフィスにリノベーション。1階は壁を取ることでワンルームとし、2階は天井を撤去して梁を活かした開放空間とした。

空き家を映像クリエイターのオフィスにリノベーション。1階は壁を取ることでワンルームとし、2階は天井を撤去して梁を活かした開放空間とした。

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南佐古の家

■設計コンセプト

「隣家と墓地に囲まれていて、北側以外からの採光が難しい敷地に建つ住宅。明るい空間が第一に求められたが、家の中央に3つの天窓と大きな吹き抜けを設けることで、解決を図った。この吹き抜けによって、天窓からの光は1階LDKを明るく照らしている」(島津)

■完成/2013年5月

■施工/島出建築事務所

北側以外からの採光が難しい敷地に建つ住宅。明るい空間を実現するため東側の壁を高くし、高い位置に窓を設けることで室内に光を取り込んでいる。

北側以外からの採光が難しい敷地に建つ住宅。明るい空間を実現するため東側の壁を高くし、高い位置に窓を設けることで室内に光を取り込んでいる。

天窓から明るい光が降り注ぐLDK。吹き抜けやスリップ階段を採用することで、開放感を高めた。フローリングには杉材、壁には漆喰の自然素材を使用。

天窓から明るい光が降り注ぐLDK。吹き抜けやスリップ階段を採用することで、開放感を高めた。フローリングには杉材、壁には漆喰の自然素材を使用。

2階には廊下を挟んで寝室と子ども部屋を配置。建て替え前は昼間でも照明が必要なほど暗かったが、家の中央に設けた3つの天窓によって見事に解決している。

2階には廊下を挟んで寝室と子ども部屋を配置。建て替え前は昼間でも照明が必要なほど暗かったが、家の中央に設けた3つの天窓によって見事に解決している。

 

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南沖洲の家

■設計コンセプト

「1階にLDKと水回り、2階に寝室と子供室、その間にはリビングを見下ろす吹き抜けがある明快なプラン。青みがかったグレーの壁は、時間によって色の見え方が変わる。北側は隣家と視線を合わせることなく、高窓いっぱいに広がる空を眺めることができる」(島津)

■完成/2013年11月

■施工/島出建築事務所

2階の子ども部屋からは、吹き抜けを挟んで寝室が見える。将来的に隣に家が建っても光や風景を取り込めるよう、北側の高い位置にも窓を設置した。

2階の子ども部屋からは、吹き抜けを挟んで寝室が見える。将来的に隣に家が建っても光や風景を取り込めるよう、北側の高い位置にも窓を設置した。

「大きな開口部がほしい」という施主の要望を形にしたプラン。深めの軒を設置することで、太陽の光や熱をコントロールしている。

「大きな開口部がほしい」という施主の要望を形にしたプラン。深めの軒を設置することで、太陽の光や熱をコントロールしている。

 

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