建てようネット[徳島]で建てた家

建築家と素敵な家づくり

祝128棟目 T邸『TMRH1403名東の切妻』


建てようネット[徳島]の実績

建築家決定220件

完成物件164棟(新築126棟、リフォーム24棟、店舗10棟、店舗兼住宅4棟)

(2016年10月31日現在)

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祝128棟目 建てようネットで建てた家

徳島市・T邸

TMRH1403-名東の切妻

建築家・伊月善彦+島出建築事務所

2つの吹き抜けが、家族をつなぐ

>>(中面 本文)

センターコアと吹き抜けの関係

  「長方形の家」と聞けば、外部・内部ともにシンプルなデザインを思い浮かべがちだ。しかし今回、伊月さんが手掛けた住宅は、施主が切望した「個性」に満ちている。

 中でも特徴的なのが、屋内に2つの吹き抜けを設けたこと。伊月さんが「家のセンターコア」と呼ぶキッチンの両サイドに、家族が集うリビングとダイニングを配置。それぞれが吹き抜けとなっており、窓からは光と風がたっぷりと届けられる。

 キッチンの正面、つまりダイニングとリビングをつなぐ通路には、壁に面した作り付けのユーティリティスペースを設けた。子どもが宿題をする場所をリビングの一角に設けるケースは多いが、子ども3人が並んで座っても、まだ余裕があるほど広いタイプは珍しい。「このスペースは、本当に作って正解でした。みんなで仲良く遊んでいることが多いですね」と奥さま。炊事をしながら、育ち盛りの子どもたちの姿をいつでも視界に捉えることができる。

 もう一つ奥さんがこだわったのが、キッチンを覆うパーティションの高さ。少し高めに設定することで手元を完全に隠し、生活感を抑えた。フローリングと同じオーク材を用いることで、デザイン性もアップ。1階全体がカフェのような雰囲気を放っている。

シンプルな要求を個性に変えて

 水回りを最短距離でつないだ便利な家事動線はもちろん、収納が多いこともポイント。2階には各部屋をつなぐ廊下があるが、壁側のほとんどが収納スペースとなっている。さらに、西側には大容量のウォークインクローゼットを設置。1階にもシューズクロークや床下収納を設けるなど、5人家族が今後もゆったりと暮らせるだけの収納力を備えている。

 ほかにも、畳スペースの掘りごたつや1階の窓際に設けた物干しスペースなど、暮らしやすさを高める工夫がいっぱい。心地良さと便利さを兼ね備えた住まいが、毎日の子育てをさらに楽しいものに変えている。

 切妻屋根にすることもご家族の要望の一つだったが「シンプルで素朴な形状だけに、個性を出すのが難しかった」と伊月さん。屋根と外壁をグレーの鋼板で覆うなど、シンプルな中にも独自の表情を創り出した。

 ちなみに、ご家族が「建てようネット」の建築家の中から伊月さんを選んだ決め手は、その独特の雰囲気だったそう。

 「過去の作品も素晴らしかったですが、おっとりとした性格が最高でした。家を建てた後も、いろいろお世話になっています」とご夫婦。建築家の敷居は、決して高くない。むしろ、家族と一緒に悩み、ワクワクしてくれる良きパートナーなのだ。

 Tさんの夢を叶えた

建築家[建築家]伊月善彦

itsuki

【プロフィール】

1961年生まれ、A型、射手座。私学文系に進学するも、経済学についていけずリタイア。その後

建築家を目指し建築デザインの学校に再入学。徳島、大阪の設計事務所を経て独立。一級建築

士。

設計コンセプト

「最初に『長方形で切妻屋根』という施主の要望からスタートをした。家として最もプリミティブな形をどう表現するか?。少し悩んだ上でさらに突き詰め、庇の出が無く屋根材と壁材をシームレスに連続させ、さらに重い色調でマッシブな『家形』となるようデザインした。内部空間ではダイニングとリビングの2カ所に吹き抜けを設け、2階それぞれの個室に室内窓を設置。どこにいても家族間の繋がりを感じられるつくりとした」

南側の庭から見た外観。屋根と外壁をグレーの鋼板でシームレスに連続させた。建材や手法によっては、切妻屋根はここまで個性的になる。

南側の庭から見た外観。屋根と外壁をグレーの鋼板でシームレスに連続させた。建材や手法によっては、切妻屋根はここまで個性的になる。

玄関を入ると開放的な空間が出現。キッチンを家のセンターコアとし、両サイドにダイニングとリビングを配置している。
玄関を入ると開放的な空間が出現。キッチンを家のセンターコアとし、両サイドにダイニングとリビングを配置している。

吹き抜けのリビングは、背の高いご主人からも「本当にくつろげる」と好評。リビング階段が家族のコミュニケーションを深める。
吹き抜けのリビングは、背の高いご主人からも「本当にくつろげる」と好評。リビング階段が家族のコミュニケーションを深める。

生活感を抑えるため、キッチンのパーティションを1.3mの高さに。フローリングと同じ木材を使い、家の中心(センターコア)としての存在感を持たせた。
生活感を抑えるため、キッチンのパーティションを1.3mの高さに。フローリングと同じ木材を使い、家の中心(センターコア)としての存在感を持たせた。

玄関を入ってすぐの吹き抜けダイニング。ウッドデッキが外と内をつなぐ中間領域となり、コンパクトなスペースに開放感を加えている。

玄関を入ってすぐの吹き抜けダイニング。ウッドデッキが外と内をつなぐ中間領域となり、コンパクトなスペースに開放感を加えている。

ダイニングから2階を臨む。写真では見えないがキッチンの上は子ども部屋となっており、開口部を通じて1階とつながっている。
ダイニングから2階を臨む。写真では見えないがキッチンの上は子ども部屋となっており、開口部を通じて1階とつながっている。

リビングから2階を臨む。真っ白な壁と部分的に使われた木材のコントラストが、ナチュラルモダンな表情を生み出している。
リビングから2階を臨む。真っ白な壁と部分的に使われた木材のコントラストが、ナチュラルモダンな表情を生み出している。

寝室や子ども部屋をつなぐ2階の通路。壁側は収納となっている。センター部分には、1階と同じくユーティリティスペースを設けた。
寝室や子ども部屋をつなぐ2階の通路。壁側は収納となっている。センター部分には、1階と同じくユーティリティスペースを設けた。

シンプルな中にも存在感を漂わせるファサード。屋根と軒の関係性を工夫することで、一般的な切妻屋根とは一線を画する造形美を作り出した。

シンプルな中にも存在感を漂わせるファサード。屋根と軒の関係性を工夫することで、一般的な切妻屋根とは一線を画する造形美を作り出した。

リビングと隣接するモダンな和室スペース。段差を設けることで、空間に奥行きが生まれる。畳を外して掘りごたつにすることもできる。
リビングと隣接するモダンな和室スペース。段差を設けることで、空間に奥行きが生まれる。畳を外して掘りごたつにすることもできる。

建築データ

■家族構成 施主、妻、子ども3人

■構造 木造2階建て

■工法 在来軸組工法

■敷地面積 424.16㎡(約128.05坪)

■延床面積 合計148㎡(約44.68坪)

       1階83.48㎡(約25.2坪)

                   2階64.52㎡(約19.47坪)

■スケジュール 設計期間2012年12月~2013年6月

       施工期間2013年8月~2014年3月

■設計・監理 moon at.

■施工 島出建築事務所

 T邸平面図
 田村邸平面図画像

1. 玄関

2. ホール

3. シューズクローク

4. トイレ

5. LDK

6. 和室

7. 洗面所

8. 浴室

9. 主寝室

10. デッキ

11. スタディルーム

12. 子ども部屋1

13. 子ども部屋2

14. ウォークインクローゼット