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» 2019/07/25/
ちょうど2人目の子どもが産まれた時期に、子どもをのびのびと育てられるマイホームの新築を考え始めたご夫婦。建てようネットの面談を通じてパートナーに選んだ建築家は、〝家族の関係づくり〟を最重視する中村正則さんだった。
「中村さんには、土地選びにもご協力いただきました。最初は候補に入っていなかった実家の土地を選んだのも、適切なアドバイスをいただいたお陰です」とご主人は喜ぶ。
最初の企画提案で中村さんがご夫婦に提示したプランは3つ。家の間取りや土地の活用法が多様に描かれたイラスト図案をもとに、ご夫婦が自分たちの具体的な希望を加えていった。
今回の建築デザインで中村さんが一番こだわったのも「家族の関係性」を深めるための間取り。どこにいても家族それぞれの気配が感じられるよう、できるだけ壁で仕切らない間取りを心掛けた。キッチンに立つ奥さまのもとには、2階で元気に遊ぶ育ち盛りの子どもたちの声が届けられるという。
「個室はできるだけ小さくし、共有スペースを広く心地の良い空間にすることで、子どもたちは自然に部屋から出てきてくれます」と中村さん。2階の中央に設けられたプレイルームは子ども部屋と一つの空間として機能し、部屋中を自由に駆け回る子どもたちの格好の遊び場として活躍している。
家族が集う1階の空間は、リビングとキッチン、和室、サンルームで構成。空間一つ一つの面積はそれほど広くないものの、間仕切りを取り払った吹き抜けのある空間は、想像を超える心地良い開放感を放っている。
また、床や天井に用いた杉材や珪藻土クロスなど、建築材には心にも体にも優しい自然素材を使用。木造の軸組工法を用いた現し(あらわし)によって、木材の表情をナチュラルな空間デザインへと昇華させた。
さらに、2階部分に張り巡らせたハイサイドライトによって、各方角からの明るい光と風通しを確保。夏にはそよ風の吹く木陰のような心地良さを、そして冬には太陽光と蓄熱ファンヒーターによる包み込むような暖かさを得ることができる。
「リビングに隣接するサンルームも、太陽の恵みを享受しながら、高齢になっても豊かに暮らすための空間です。国は断熱性能を高めるために窓の面積を抑えるなどの方針を打ち出していますが、もっと豊かに暮らすための家づくりにこだわっていきたい」と中村さんは話す。
もう一つ、中村さんが大切にしているのが「夫婦の未来」を一番に考えたデザイン。子どもが自立した後のライフスタイルも含め、施主の豊かな人生の在り方をトータルで考えるからこそ、すべての世代が心地良く暮らすための家づくりが可能になるのだ。
Tさんの夢を叶えた建築家 中村正則
設計コンセプト
「働く夫婦と2人の子どものご家族がご実家の隣に建てた住宅。郊外の良さを活かして、のびのび子育て、自分たちの趣味や楽しみも実現し、ご実家との助け合いも。杉をふんだんに使った自然素材の家は、夏はエアコン無しでも暮らせ、冬はポカポカ・サンルームで。将来にもフレキシブルに対応できるオープンな住まいは、どこにいても家族の気配が感じられる」
建築データ
■家族構成 夫婦、子供2人
■構造 木造2階建て
■工法 在来軸組工法
■敷地面積 261.42㎡(約79.2坪)
■延床面積 合計126.4㎡(約38.2坪)
1階69.7㎡(約21.1坪)
2階56.7㎡(約17.1坪)
■スケジュール 設計期間2016年5月~2017年6月
施工期間2017年7月~2018年2月
■設計監理 M&N都市建築設計事務所
■施工 小野建設
T邸間取り
1 ポーチ
2 玄関
3 ロードバイク置場
4 シューズクローゼット
5 ホール
6 洗面脱衣室
7 和室コーナー
8 食堂
9 居間
10 台所
11 サンルーム
12 ウッドデッキ
13 クローゼット
14 夫婦寝室
15 書斎
16 プレイルーム
17 バルコニー
18 洋室(上部ロフト)