建てようネット[徳島]で建てた家

建築家と素敵な家づくり

祝 121棟目 Y邸『薄紅のハナミズキの家』


祝 121棟目 建てようネットで建てた家

建築家・杉本真理子+司工務店

徳島市・Y邸

薄紅のハナミズキの家

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写真上は西側。仕事で帰りが遅くなることもある奥様のために、西側は完全に閉じ、南面に開放するように設計されている。写真下は南側で、向かって左側のランドリースペースは陽当たり・通気性ともに抜群。洗濯物を干すのに充分な広さが確保されている。

写真上は西側。仕事で帰りが遅くなることもある奥様のために、西側は完全に閉じ、南面に開放するように設計されている。写真下は南側で、向かって左側のランドリースペースは陽当たり・通気性ともに抜群。洗濯物を干すのに充分な広さが確保されている。

夫婦2人の快適性と機能性を追求した「薄紅のハナミズキの家」

ゆっくり時間をかけて検討できるのが『建てようネット』の魅力

 ご実家が祖谷の山間にあり、昔ながらの田舎暮らしをイメージした家づくりを考えていたご主人。『建てようネット』にお越しいただいた時には、「とは言っても田舎過ぎず、現代的なデザインも・・・というバランス感覚を重視して選んでいたら、最後に杉本さんのファイルが目に留まったんです」と、当時の思い出を語っていただけました。

 『建てようネット』には建築家の作品をファイリングしたファイルがあるのですが、Yさんほど時間をかけてじっくりとご覧になる方も少ないかもしれません。「すごい営業をかけられるわけでもなく、ゆっくりとファイルを見られるのが良かったですね。おかげで、何人もの建築家の方のファイルを見て、最後の最後に杉本さんのファイルに出会うことができて、家が建った今、そのことがどれだけ良かったか実感しています」(ご主人)。

 『建てようネット』は『あわわ』の4階にある外からも閉ざされたスペースなので、Yさんのようにゆっくりと時間をかけてファイルをご覧いただけます。お気軽にご連絡くださいね。

杉本さんとの打ち合わせ。話題の中心は“住まい方”

 さて、「薄紅のハナミズキの家」。1Fに設えられた広いウォークインクローゼットやランドリースペース、独立式の棚など、そこかしこに趣向が凝らされているのですが、実はそれらについて具体的な要望があったわけではありません。「暮らし方、住まい方の理想についてずっとお話をしていて、それをカタチにしていくのが、今回の私の仕事でした」と杉本さんも語る通り、あくまでご夫婦2人の暮らしをいかに快適にできるかに重点が置かれた家づくりとなりました。

年をとっても夫婦2人で快適に、楽しく暮らせる家が完成

 ご夫婦の理想は、年を重ねても暮らしやすい、平屋のような家。「仕事から帰ってきて、ソファにゆったり座って庭を見ると緑があって、そんな時間に風が吹き抜けて・・・というのが理想でした。そんな生活がずっと続けば良いな、って」(奥様)。

 1Fの和室は将来、寝室としても使えるように8畳と広々。段差を設けることで腰を掛けて立ったり座ったりできるようにという気配りもなされています。また、リビングに隣接させる形でトイレを設置したのも(通常は外に出すのが一般的)、あくまで“2人の生活”だからこその快適な動線を意識した設計となっています。

 ちなみに、お2人はそろって多趣味。特にご主人は、お菓子作りに始まってサックス、Nゲージ、ゲーム・・・と様々な趣味で休日も忙しく過ごしているそう。「一時期は家づくりもその趣味の中に入っていたんですけど、最高の結果が手に入ったので、もう終わりにします(笑)。今はお菓子作りが楽しくて、これからは・・・何をしようか、夢が膨らみますね。なにせ、それも含めたライフスタイルを実現させてくれる、最高の家があるんですから」(ご主人)。

リビング脇の和室は一段高く。ちょうど腰掛けられる高さになっているため、立ったり座ったりが楽ちんで、将来的には寝室にする予定だとか。正面となる中庭の眺めも良く、今ではハナミズキの花やお茶の葉が植えられている。

リビング脇の和室は一段高く。ちょうど腰掛けられる高さになっているため、立ったり座ったりが楽ちんで、将来的には寝室にする予定だとか。正面となる中庭の眺めも良く、今ではハナミズキの花やお茶の葉が植えられている。

無垢材のブラウンと建材との調和が美しい玄関周り。「古すぎず、かといって新しすぎず。そのバランス感覚が私の好みと合ったのが、杉本さんにお願いした理由のひとつです」(ご主人)。

無垢材のブラウンと建材との調和が美しい玄関周り。「古すぎず、かといって新しすぎず。そのバランス感覚が私の好みと合ったのが、杉本さんにお願いした理由のひとつです」(ご主人)。

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玄関は機能性には富んでおり、ニッチや棚などちょっとした小物を置ける配慮が。また、玄関扉横の小さな箱は外の新聞受けとつながっており、外に出なくても取り出せるようになっている。

玄関は機能性には富んでおり、ニッチや棚などちょっとした小物を置ける配慮が。また、玄関扉横の小さな箱は外の新聞受けとつながっており、外に出なくても取り出せるようになっている。

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南に大開口となっているリビングダイニングは充分な明るさ。取り込む光は白とライトブラウンを基調とした室内を反射して、空間を柔らかく包み込む。

南に大開口となっているリビングダイニングは充分な明るさ。取り込む光は白とライトブラウンを基調とした室内を反射して、空間を柔らかく包み込む。

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シンク・作業台の奥に大きめのニッチを設置することで、調理するための材料などをさっと置けるというメリットを持たせたキッチン。来客からは完全に閉ざされているため、多少散らかってもOKという点も◎。

シンク・作業台の奥に大きめのニッチを設置することで、調理するための材料などをさっと置けるというメリットを持たせたキッチン。来客からは完全に閉ざされているため、多少散らかってもOKという点も◎。

リビングには蓄熱暖房機を設置。「これ1台で真冬もポカポカ。ランドリースペースまで暖かくなるので、室内に干した洗濯物も充分に乾きます」(奥様)。

リビングには蓄熱暖房機を設置。「これ1台で真冬もポカポカ。ランドリースペースまで暖かくなるので、室内に干した洗濯物も充分に乾きます」(奥様)。

リビングダイニングの全景。棚を中心にリビング〜キッチン〜ダイニング〜ランドリースペース…と、ぐるりと回れる快適な家事動線を実現している。

リビングダイニングの全景。棚を中心にリビング〜キッチン〜ダイニング〜ランドリースペース…と、ぐるりと回れる快適な家事動線を実現している。

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8畳の和室はリビングの真横。将来的に寝室にした暁には、起きたらすぐリビング、トイレもすぐ近く・・・と、快適性と高い機能性を両立させている。

8畳の和室はリビングの真横。将来的に寝室にした暁には、起きたらすぐリビング、トイレもすぐ近く・・・と、快適性と高い機能性を両立させている。

Yさんの夢を叶えた建築家/建築家・杉本真理子

(杉本さんの顔写真)

設計コンセプト

「二人でご主人のお菓子づくりや奥様の家事が楽ちんに楽しめる住まいです。居間からは、南の大きな窓からハナミズキとお茶の木が、小上がりの和室からはもみじ、北の低い窓からはハーブががのぞき、お陽さまと風をゆったり感じることができます。coo仕様のランドリーとクローゼットで機能よく快適な動きがうまれました。」

建築データ

■家族構成

施主(41歳)、妻(40歳)

■構造

木造2階建

■工法

在来軸組構法

■敷地面積

184.07㎡(約55.68坪)

■延床面積

合計 116.27㎡(約35.17坪)

1階 76.53㎡(約23.15坪)

2階 39.74㎡(約12.02坪)

■スケジュール

設計期間 2013年1月~2013年4月

工事期間 2013年5月~2013年10月

■設計監理

アトリエ・クー

■施工

司工務店

9月号平面図画像

Y邸間取り

1ポーチ

2玄関

3ホール

4UB

5脱衣室

6ウォークインクローゼット

7居間・食堂

8キッチン

9和室

10ランドリー

11WC

12書斎

13納戸

14寝室