建築家と素敵な家づくり
家族と一緒に新たな物語を紡ぐマイホームを、臨場感あふれる映画館に。以前からそんな夢を抱き続けてきたご主人が足を運んだのが『建てようネット』。多くの登録建築家の中からパートナーに選んだのは、ホームシアター設置の経験が豊富な野田さんだった。
「リビングに大きなスクリーンを設置するためには、柱や梁などの障害物がない広い空間が必要でした。ただ、鉄骨を利用するとコストが上がってしまう。いろいろと悩んでいた時に出会ったのが、建築家の野田さんでした。空間が広々としているだけでなく、すごくお洒落なデザインをする人だなって」。
開放的な吹き抜けを持つLDKに足を踏み入れると、そこはまさにプライベートな映画館のよう。自然素材と西洋漆喰がふんだんに使われた空間は心地良さと落ち着きにあふれている。東側の壁には深い紺色が採用され、ボタンひとつで180インチの巨大スクリーンを昇降させることが可能。リビングのソファやダイニングテーブル、2階の廊下など、あらゆる場所から映画を鑑賞することができる。
「たまの休みに、お気に入りの映画やミュージックビデオを観賞するのが一番の楽しみになりました。子どもたちもゲーム画面に使ったりしています」とご主人は笑顔を浮かべる。
この大空間を実現しているのが、野田さんが設計によく用いるという2×4工法。木造建築でありながらも広い空間を実現することができ、耐震性や断熱性にも優れる特徴を持つ。
「建築の際には、ご家族の負担をなるべく減らせるよう、コストパフォーマンスの高さを念頭に置いています。比較的安価に吹き抜けをつくることができる2×4工法は、常に有力な選択肢の一つになります」。
今回の住まいの天井には、上勝町の人気カフェでも採用した、連続性のある梁を採用。輸入材に記されるアルファベットもあえてそのまま使うことで、デザイン性を高めている。
この洗練された空間を構成する重要な要素の一つが、オーダーメードの家具。無垢材があしらわれた使い勝手の良いキッチンをはじめ、テレビボードやダイニングテーブル、チェアなど、すべてが特注によって、しかも安価に造られている。これも、家具デザイナーとしての経歴を持つ野田さんならではの提案力と言えるだろう。
「友人たちは『すごくおしゃれ!』と褒めてくれますし、子どもたちも友達と楽しそうに家中を走り回っています。みんな、この家が大好きなんです」と奥さま。今日も心地良い映像と音楽、そして家族の笑顔がリビングを満たしている。
Sさんの夢を叶えた建築家
[建築家] 野田雅之
1974年生まれ、血液型O型、獅子座。名城大学理工学部建築学科卒業。岡田昭則建築研究所(兵庫県)、剛建築事務所、Celiaを経て独立。一級建築士。
設計コンセプト
「施主様がずっと温めてきた夢である、リビングシアターが圧巻の住宅が完成しました。180インチのスクリーンと吹き抜けがあるリビングでダイナミックな映像を観るのは、まさに劇場。2階からも座って鑑賞したりと、場所を変えて思い思いのスタイルで楽しんでいただける空間をつくりました。シアターシステムは、当社の専門インストーラーが行いました」
建築データ
■家族構成 夫婦+子供2人
■構造 木造2階建て
■工法 枠組壁工法
■敷地面積 224.74㎡(約68.1坪)
■延床面積 合計123.27㎡(約37.35坪)
1階80.57㎡(約24.41坪)
2階42.7㎡(約12.93坪)
■スケジュール 設計期間2015年5月~2015年12月
施工期間2016年1月~2016年8月
■設計監理 CALL SPACE DESIGN.
■施工 湯浅工務店
S邸間取り
1 玄関
2 和室
3 LDK
4 180インチスクリーン
5 洗面脱衣室
6 収納
7 子供室
8 WIC
9 主寝室