建てようネットの新着情報&お知らせ
» 2017/06/25/
建てようネット[徳島]の実績
建築家決定228件
完成物件173棟(新築135棟、リフォーム24棟、店舗10棟、店舗兼住宅4棟)
(2017年5月31日現在)
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特集
建てようネットは、ここ数年リノベーションや店舗・施設のマッチングを強化している。というのも、「建築家に依頼するのは新築」という認識がまだまだ強く、実際建てようネットにおいても新築の1/10程度のマッチングに留まっているからだ。
そこで、今回は2017年4月に開園した認定こども園を特集することに。こちらは、建てようネットの登録建築家4名が協働で設計を担当(注:建てようネットのマッチングではありませんが・・・)。建築家がユニットを組み、設計に加わることで施設がここまで個性的になるという実例を紹介していきたい。
店舗や施設を今後事業化予定のオーナーのみなさん。
「建築家との店舗&施設づくり」をぜひ選択肢の一つに加えていただきたい。事業の成功を確かなものとするためにも外せないパートナーだと建てようネットは考えていますので。その際の建築家選びは建てようネットにお任せください。
写真向かって左より順に・・・。
[建築家]中野次郎(ナカノジロウ建築デザイン事務所代表)
1974年生まれ、血液型O型、蟹座。信州大学工学部卒。北島コーポレーションで企画設計を担当の後、独立。一級建築士、インテリアコーディネーター、一級施工管理技士。
[建築家]野田雅之(CALL SPACE DESIGN代表)
1974年生まれ、血液型O型、獅子座。名城大学理工学部建築学科卒業。岡田昭則建築研究所(兵庫県)、剛建築事務所、Celiaを経て独立。一級建築士。
[建築家]今瀬健太(Wrap建築設計事務所代表)
1983年生まれ、血液型A型、双子座。四国大学短期学部生活科学科デザイン専攻卒。地元建築会社で現場監督・設計業務を経験後、2012年、建築設計事務所「Wrap」を設立。ニ級建築士。
[建築家]高橋利明(TTA+A 高橋利明建築設計事務所代表)
1981年生まれ、血液型B型、双子座。大阪市立デザイン教育研究所スペースデザインコース卒。新居建築研究所で勤務の後、独立。二級建築士。
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建築家が建てた施設
徳島市/みつぼしこどもえん
建築家/中野次郎・野田雅之・高橋利明・今瀬健太+アズマ建設
建築家は、それぞれの主義や思想を持っている。“クライアントや施主の未来を背負う”という点は共通しているが、それを表現するための感性や手法のディテールは、一人ひとり違うと言って良いだろう。
今年4月、徳島市沖浜にオープンした幼保連携型認定こども園「みつぼしこどもえん」の建築設計には、中野次郎、野田雅之、高橋利明、今瀬健太という4人の建築家が関わっている。クライアントから直接仕事の依頼を受けた中野さんと野田さんは、プロジェクトチームを組んだきっかけを次のように話す。
「多様な子どもたちが活動し、それぞれの可能性を伸ばしていく施設を設計するにあたって、一人の思想をもとに進めるのでは、不十分な気がしたんです。いろんな個性を持つ建築家が集まり、積極的に議論を交わすことで、もっと柔軟で、可能性に満ちたデザインを提案することができるのではないかって」。
偶然にも、チームを組んだ4人すべてが“建てようネット”の登録建築家。同事務所で閲覧できる資料を見れば分かるが、建築デザインの方向性はまるで違うと言っていい。
果たして、建築家の個性がぶつかりあうことはプラスに転じるのか、それとも・・・。そんな期待と不安の中で、同プロジェクトはスタートすることになる。
「4人チームでスムーズに仕事に取り組めたのは、クライアントのコンセプトがしっかりと定まっていたことが大きかったですね」と中野さん。施設のネーミングに始まり『知力・体力・創造力がピカッと光る子供を育てる』という運営理念などもしっかりと考えられていたため、常にブレることなく、それぞれの意見を出し合うことができたと言う。
クライアントとの基本的な打ち合わせは中野さんが担当し、他の3人はデザインや作図などを担当。「僕が打ち合わせに出ている時も、手を止めることなく作業を進められたのが大きかった」という中野さんの言葉通り、具体的な打ち合わせが始まってから約5カ月で、最終的な設計図を完成させた。
「今回は行政がらみの案件だったこともあり、デザイン面だけでなく、幼保連携型認定こども園としての条件を満たすために調整しなければいけない点も多くありました。チーム体制を組んだことで時間を有効に使うことができ、その分、プランニングにも力を入れることができたと思います」。
また、意見を言ってくれる仲間がいるからこそ、飛躍したアイデアを出すもできたと中野さん。「信頼できる仲間がいたからこそ、自由になれた部分も大きかった」と話す。
前述のように、幼保連携型認定こども園の設計にあたっては、多くの制約があった。その一つが、限られた敷地面積。保育ニーズの高い徳島市の中心部に建築する計画だったため、郊外と比べると、どうしても敷地面積が狭くなるという問題を抱えていた。
「与えられた条件の中で良いものを創るのは、僕たち建築家の得意分野です。ただ、今回は行政的にクリアしなければならない要素が本当にたくさんあって苦労しましたね」。
たとえば、当初は、2階部分を大きく持ち出すことで、園庭に子どもたちが休める日陰をつくるプランを立てていたが“園庭の面積に含まれない”という判断が下ったことで園庭確保が難しくなった。定員90名の子どもたちに必要な園庭の広さは、法規上定められている。そこで提案したのが、2階建て園庭だった。
それは、“高さの違う2つの園庭にスロープを設け、1階と2階をゆるやかにつなげる”というプラン。斜面には滑り台が設けられるなど、限られた敷地面積を逆手に取ることで、子どもたちの『知力・体力・創造力』を伸ばすための要素として生まれ変わらせた。2階の教室からもすぐに外に出ることができるなど、建物と園庭が一つの空間として、ゆるやかにつながっている。
建物内のデザインもユニーク。建物の中心部にオープンなスタッフステーションを設け、作業をしながら園内を見渡せるようにした。また、部屋を仕切る壁を極力無くすことで、屋内が一つの広大な空間として機能するよう設計されている。
「屋内全体が活動スペースでもあり、廊下でもあります。3歳児から5歳児までが一つの開放的な空間の中で成長していくことで、他にはない可能性を引き出せると考えています」。
各教室にアトリエが設けられていることも「みつぼしこどもえん」の特徴。あらゆる要素を複合させながら限られた敷地面積を有効活用しているからこそ、このクリエイティブなスペースも生み出せたと言える。
「保育士が不足している状況の中で『ここにはアトリエがあるから』という理由で職場に選んだ方もいらっしゃるようです。子どもたちがのびのびと育つ場所としてだけでなく、働く方にとっても魅力的な環境になったのではないでしょうか」。
玄関を入ってすぐにある洞窟のような図書館や、教室に設けられたオリジナルのかわいい収納スペース、三角屋根の形状を活かした天井など、感性を刺激する要素で満ちあふれている同園。開園後と同時に、ほぼ定員をクリアしたのは、決して偶然ではないだろう。
「都市型の幼保連携型認定こども園。限られた面積条件の中でいかに豊かなものとするかが課題であった。1,2階それぞれのフロアからそのまま出られる園庭、そしてその2つの園庭を結ぶスロープは、こどもたちの創造的行動を引き出し、かつ2階園庭の下部が送迎車の屋根付き駐車場となる。100人規模の園舎としての床面積は大きくはないが、視界の抜ける一体的な空間とすることにより、拡がりを感じるよう努めた。このことは同時に、保育スタッフによる良好な視認性と、フレキシブルな保育プログラムを生み出す。こどもたちの知力・体力・想像力をのばすという運営者の理念を、建築としてダイレクトにかたちにした」
建築データ
■構造 鉄骨造2階建て
■敷地面積 999.78㎡(約302.9坪)
■延床面積 合計1006.5㎡(約305坪)
1階625.5㎡(約189.5坪)
2階381㎡(約115.4坪)
■スケジュール 設計期間2016年2月~2016年8月
施工期間2016年9月~2017年3月
■設計監理 ナカノジロウ建築デザイン事務所+CALL SPACE DESIGN
■施工 アズマ建設
みつぼしこどもえん間取り
1 エントランス
2 一時保育子育て支援
3 図書室
4 カフェスペース
5 調理室
6 更衣室
7 会議・相談室
8 保健室
9 職員室
10 ホール
11 乳児室
12 ほふく室
13 園庭
14 避難器具(滑り台)
15 駐車車
16 ピロティ
17 アートスペース
18 3・4歳児保育室
19 ホール
20 外廊下ウッドデッキ
21 2歳児保育室
22 5歳児保育室
23 アートスペース