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» 2014/02/25/

3月号特集「地球に優しい家づくり」 太陽光発電編


短期連載

地球に優しい家づくり

[太陽光発電編]

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前号から短期連載している『地球に優しい家づくり』。今回は、自然エネルギー利用で最もポピュラーな「太陽光」についてです。2012年に「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が導入され、メガソーラーや住宅用など設置が加速しています。では、これから設置を考えている人にとって、太陽光発電は魅力的なのか? 前回の薪ストーブでもそうですが、設置することがすべてメリットというわけではありません。人それぞれの立場・考え方によってメリットがデメリットになり、またその逆もあったりします。この企画は、そういったメリット・デメリットを知った上で設置するかどうかを判断してもらえたらと思います。自分達の家づくりの理想・コンセプトをどう持つのか。これから家づくりを始める方にはしっかり考えてほしいと思います。

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太陽光は無限のエネルギー。太陽光発電システムを付けるなら今がチャンスです

 

太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するのが太陽光発電システム

 発電そのものには燃料が不要で、運転中の温室効果ガスの排出はゼロ。電力需要の大きい昼間にだけ発電し、夜間の余剰電力の増加を抑える。生産に要したエネルギーよりも多い電力を生み出す。こうして改めて文章にしてみると、太陽光発電がいかに素晴らしいものかということがわかりますよね。ではそもそも、太陽光発電というのはどのようなシステムなのかということを、まずは説明しておきましょう。

 太陽の光は、エネルギーを持っています。例えば真夏の正午の太陽光は、1㎡あたり約1kwものエネルギー。太陽の光に当たったアスファルトの道路が熱くなるのは、このエネルギーがアスファルトに吸収され、熱に変わっているためです。熱になったエネルギーは周囲の物や空気に伝わって、やがて散逸していきます。せっかくエネルギーがあるのに、熱に変わってしまってはもったいない。太陽電池を使い、太陽光のエネルギーを吸収して電気的なエネルギー、つまり電力へと転換させるのが太陽光発電のシステムというわけです。

 

5kwの太陽光発電システムで、年間の電気代が相殺される!?

 

 太陽光発電システムの関連で「1kwあたり」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。これは、発電システムの大きさ、つまり発電量のことを指す単位です。「1kwのシステム」というと、1時間で1kwの電気量を発電できるシステムということになります。1kwの太陽光発電システムを設置すると、地域や設置箇所によって格差はありますが、徳島県ではだいたい、年間に1000kwの発電量が見込まれます。電気料金を1kwにつき24円で計算すると、月々1万円の電気代を支払っている家庭の年間の電気の使用量は約5000kw。つまり、5kwの太陽光発電システムを搭載すれば、年間の電気代が相殺されるという計算になり、それ以上のシステムを搭載すれば売電によって家計がプラスになる、ということになります。

 「とはいえ、そうした恩恵を最大限に受けられるのも、そろそろ限界の時期が来ているかもしれません」と語るのは、島出建築事務所の島出吉晴社長。建築を手がける住宅の屋根に太陽光発電を搭載するだけでなく、神山町に1650kwものメガソーラーを設置して売電事業を展開するなど、県内でも太陽光発電を率先している方。そんな島出社長の言葉だけに、耳を傾けないわけにはいきません。

 

売電価格は下落方向へ。設置費用とのバランスが大事

 

 「何と言っても売電価格の下落は気になるところです。これまでの推移を見てみると、2010年は1kwあたり48円だったのが、2011年には42円、2012年には42円、2013年に38円…と、どんどん下がってきています。2014年はそのまま据え置きとなりますが、昨年の11月18日、経済産業省資源エネルギー庁が2015年度には買取価格を30円に引き下げる案を発表しました。買電価格が1kwあたり24円ということを考えると、もし、本当に30円になってしまうとお得さは少なくなりますね」と島出社長。

 買電価格よりも売電価格の方が少しでも高ければ、それだけでお得…というわけでは、もちろんありません。というのも、太陽光発電システムを搭載するための費用はもちろん、パネルの掃除などメンテナンスにも費用がかかるからです。

 ただ、買取価格が下がるのは、技術進歩で設備のコストと性能UPにも影響されているからで、単純に2・3年前の買取価格の数字と比べられるものではありません。つまり、買取価格が下落しているのと同様に設備のイニシャルコストも下がっているということです。

 では、太陽光発電システムを搭載するには、一体いくらくらいの費用がかかるものなのでしょうか? 島出社長はこう続けます。「パネルそのものと設置費用を合計すると、平均で1kwあたり35万円ほどが相場ですね。自家発電だけでやりくりできる目安の5kwだと約175万円。売電して大きな利益が期待できる10kwだと約350万円。当社のお客様の平均だと7kwのシステムを設置する方が多いので、すると約250万円ほどということになりますね。その費用をシステム自体の寿命のうちにリスクを少なく償却しようと思ったら、現在の売電価格でギリギリかもしれません」。

「市町村など自治体からの補助もあるので、お住まいの地域で確認するように。また、償却についてシミュレーションするのも大切です」と、島出社長からアドバイスをいただきました!

「市町村など自治体からの補助もあるので、お住まいの地域で確認するように。また、償却についてシミュレーションするのも大切です」と、島出社長からアドバイスをいただきました!

 

地球環境や有事の際など、システム設置のメリットは大きい

 

 費用面での不安は少なからずありますが、それでも、太陽光発電システムを設置するメリットはあります。それが、文頭でもご紹介した「発電そのものには燃料が不要で、運転中の温室効果ガスの排出はゼロ」という点。何より環境にやさしいという点で、これからの社会のために、そして地球のために、やはり一考したいシステムであることに変わりはありません。

 また、自然災害など有事の際に強いというのも大きなメリットです。これもまた費用がかかりますが、発電したエネルギーを備蓄しておける蓄電装置を設置しておけば、停電になったとしても電気を使うことができるのです。一般家庭用の蓄電装置では、だいたい100万円ほどで3・4日分の電気を備蓄しておけるものがあるそうです。

 「つまり、太陽光発電を設置するか否かというラインは、環境や災害への備えなどの意識によって変わる、ということになるんでしょうね。特に今後は、スマートハウスや電気自動車の普及によって、太陽光発電システムの有効性も高くなってくる可能性も高いですから。また、実は徳島県は、全国で5番目の日照量を誇り、太陽光発電をするのに恵まれた土地。メリットの面に目を向ければ、設置する意味は確かにあると思います。しかし、費用の問題は現実的なもの。2013年度中、つまり3月いっぱいまでに設置申請をすれば、以降の10年間は1kwあたり38円で売電できるので、そういう意味では今がリスクを少なくして太陽光発電システムを設置するチャンスと言えるのではないでしょうか」と島出社長からアドバイスもらいました。

*2015年度以降の買取価格については、最終決定ではありません。「1kwあたり30円」というのはあくまで、現時点での案です。

島出建築事務所が加藤不動産と共同で事業展開する神山町のメガソーラー(大規模太陽光発電所)。1650kwという巨大さで、設置パネルはなんと約5700枚! 一般家庭の430世帯分の電気を発電する。

島出建築事務所が加藤不動産と共同で事業展開する神山町のメガソーラー(大規模太陽光発電所)。1650kwという巨大さで、設置パネルはなんと約5700枚! 一般家庭の430世帯分の電気を発電する。

 

■DSCN0081

パネルはできるだけ直角に太陽光が当たるように設置することが理想とされており、30度くらいの角度が一般的だそう。これから家を建てる方で太陽光設置を考えている方は、東か南側向きに屋根の傾斜を付けておくと発電の効率が良いです。

パネルはできるだけ直角に太陽光が当たるように設置することが理想とされており、30度くらいの角度が一般的だそう。これから家を建てる方で太陽光設置を考えている方は、東か南側向きに屋根の傾斜を付けておくと発電の効率が良いです。

 

取材協力

島出建築事務所

徳島市国府町早淵27-6

Tel/ 088-642-5609

営/9:00~18:00

休/日曜、祝日

HP: http://www.shimade.co.jp/

E-mail: shimadekenchiku@sunny.ocn.ne.jp

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enquêteアンケート

キッチンを囲う家C12_7967m

建てようネットで建てた家で太陽光発電を取り入れた『キッチンを囲う家』のTさんに設置の理由や実際節約になっているのかどうかを聞きました。

 

●太陽光の設置はいつですか?

2012年8月

 

●太陽光の容量は?

5.7KW

 

●太陽光設置の主な理由は?

節電

 

●太陽光設置して実際、電気代は節約できましたか?

十分できました

 

●節約はどれくらいですか?

月平均で3000円くらい安くなっていると思います。発電が少ない冬でも、太陽光のおかげで暖房を使っても電気代はかからず、夏なら冷房を使ってもプラスになります。

 

●設置してうれしい出来事

電気の使用料を気にするようになった

 

●設置して困った出来事は

妙に電気代をケチってエアコンをかけない。寒い!

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